滋賀県、膳所に拠点を構える「Altero Custom Guitars(アルテロカスタムギターズ)」。
オーダーメイドのエレキギター/エレキベースの製作 だけでなく、リペアやカスタムも請け負っております。そのクオリティはまさにハイエンドというに相応しい、確かな技術力。
また、高品質でありながら手の届きやすい価格帯であるコンポーネントブランド「Kanade SOUND DESIGN」もプロデュースしております。こちらは開業以来培ったノウハウを惜しげもなくつぎ込み、各部手作業による丁寧な仕上げと厳選されたパーツセレクトにより、初心者から上級者まで幅広く愛されております。
そんなAltero Custom Guitarsが同じ滋賀メイトである「KarDiaN(カージアン)」とタッグを組み、華々しくリリースしたエフェクターのひとつをご紹介いたします。
――――「KAEDE-楓-」。
オープンなトップエンドを持ちながらもミッドレンジの美しさが際立つオーバードライブペダルです。
以下オフィシャルサイトより引用(※)。
“KAEDE”の製作には世界で活躍するマスロックバンド「tricot」のキダ モティフォをサウンドチームに加え、彼女のライブ&レコーディング機材の製作を目的に開発がスタートしました。私達は以前から彼女の使用するオリジナルギターを手掛けており、サウンド面でのこだわり深く共有しています。そんな彼女のギターの特徴といえばセンターとフロントのみにピックアップが搭載されたギターでしょう。彼女の要望から「リアでのサウンドを使わない」とオーダーされました。であれば大胆にもギター自体からリアピックアップを取り払うという選択を私達は行いました。そういった彼女のこだわりを叶えるギターを生み出すAltero Custom Guitarsが、今度はこだわりのペダルを手掛けることになったのです。
キダ モティフォの求めたサウンドはギター本来のエネルギッシュな音色を軸としながらも、しっかりとサチュレーションが加味されたドライブサウンド、いわゆるサチュレーションドライブ・ブースターです。2EQによる対応力の広いイコライジングを搭載し、サウンドメイクにおいて表情付けを豊かにしました。また特徴であるヘッドルームを3段階にコントロールするトグルスイッチは、開放感のあるピークレベルの高いブースターサウンドから、最適なコンプレッション感を持ったドライブサウンドまで任意に調整することができます。
デザインはアルミ削り出し筐体を楓色にアルマイトし、表面は高級感のある梨地加工を採用。レーザーによる刻印は高級感だけでなく、ステージでの使用において摩耗しない特性を持ちます。
(※https://altero.jp/effect-pedals-kaede)
ACGのオーバードライブはほかに「WAL ウォル」があります。原音を活かす透明さは共通しておりますが、KAEDEのほうがミッドレンジが出ています。
出ている、という表現よりかは、高音~低音の粒立ちの隙間を埋めるような存在感です。その傾向はGainを上げていくほど増すような印象。
キダ女史がかつてBOSS SD-1を使っていたこともあり。現行品と弾き比べてみました。
KAEDEはSD-1ほどのゲイン幅はありません。というよりもSD-1のあるセッティングで出るサウンドを基準に、そこから質感を発展させていたようにさえ思えました。
そのセッティングとはGain 10時前後、Tone 12時前後、の塩梅です。クランチ程度の歪み量で、クリアでありながらも程よい太さが加わったセッティング。ここをスタートにKAEDEのキャラクターは色づいていったのでしょうか。
中心に「Headroom」という3段階のモードスイッチを備え、これにより好みのトーンキャラクターを演出可能となっております。
ハイファイさが増すというイメージでしょうか。ピッキングに対して返ってくるレンジの情報量がだんだん上に広くなってゆきます。迫力ともいえるかもしれません。
そう書くとLはHと比べて劣っているのか、と問われそうですがそうではなく。ジャンルや用途によっては煌びやかではなくスムーズなトレブルのほうがいい場合もあります。とくに新しいマーシャルなどきっちりとトップが抜けてくるアンプの場合はLのほうが扱いやすそうではあります。
最初に書いたようにGainを上げていくと弦と弦の隙間にジュワっとミッドが増えてくるような雰囲気で、原音のトータルなレンジ感を損なうことなく勢いが増していきます。Gainを上げ、分離感が失われ団子になるといったオーバードライブあるあるがなりにくいので、ついつい上げ目にセッティングしたくなるかもしれません。
キレを活かしたストロークや複雑なアルペジオなど、ハイスピードかつ緻密なプレイングが求められる現代のサウンドでは。このKAEDEのサウンドが非常にグッとくるに違いない。
イマに生きるオーバードライブがこちらでございます。
サウンドはこんな雰囲気です。拙い演奏ですが少しでも参考になれば幸いです。
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